ダイオード(pn接合)
freeze
本当にサルでもわかる話
p型とn型をくっつける
「くっつける」と言われてもよくわからないと思います。
が、実際は下図のように本当にただくっつけるだけです。
ここからはSiとかPとかBの原子のような超ちっちゃい話じゃなくてもっと大きな世界(といっても実生活に比べるとかなり小さいですが)のお話になります。
なので、図もこんな感じで簡略化していきます。
さて、これに電圧をかけていきます。
p型だけ、n型だけに電圧をかけるのとどう違うのでしょうか?
再度おさらい
電圧をかけた時にどっちに動くか?
・ホールと電流はーへ
・電子は+へ
これを抑えておいてくださいね。
p型に+、n型にーをかけてみる
これまでと違って「pとnのどっちに+、どっちにーかけるの?」という話になりますので1つづつ行きます。
p型に+、n型にーをかけると、下図の通りになります。
p型のホールはーへ向かって進み、n型の電子は+へ向かって進むので p型とn型の境界ゾーンで電子とホールが鉢合わせします。
ホールというものは「電子が居ない穴」なので、その穴に電子がポンポン入っていきます。
こうすることで電流が流れます。
また、
・-から電子が送り込まれ、
・+からホールが送り込まれる
ので、n型の電子、p型のホールが枯れることはありません。
永久に電流が流れます。
n型に+、p型にーをかけてみる
さて、今度は逆にして電圧をかけてみましょう。
するとどうなるでしょう?
結論から言うと、今度は電流が流れなくなります。
p型のホールはーへ向かって進み、n型の電子は+へ向かって進むのですが、ホールも電子も無限にあるわけじゃないので、枯れてしまいます。
すべての電子が左、ホールが右へ進むので、pとnの境目にいずれかは電子やホールが居なくなります(行列の最後尾が前へ移動するイメージですね)。
するとそこに電流が流れなくなってしまいます(電流が流れる=電子やホールが動く、なので)。
ということで、
pとnをくっつけると+とーのつなげ方によって電流が流れたり、流れなかったりする
ということをご理解頂ければここはOKです。
こういったp型半導体とn型半導体をくっつけたものを「ダイオード」と呼んだり、「pn接合」と呼んだりします。
ご覧頂きありがとうございました。
少し難しい話
ダイオードという名前の意味
・1919年、イギリスの物理学者 William Henry Eccles がギリシア語の di = '2'と 英語の electrode = '電極' の語尾を合わせて造語した。
とのことです。
「+とーの2つの電極持ってるよ~」
っていうシンプルな意味ですね。
空乏層
名前なので別にどうでもいいですが、一応。
電流が流れない方のつなげ方で、pとnの境目で電流が流れないところを「空乏層」っていいます。
「p型なのにホールがない、n型なのに電子がない」=空っぽなところ
みたいな意味合いで大丈夫だと思います。
整流作用
実際の電化製品に入ってるダイオードの用途としては「整流作用」ってのが挙げられます。
「本来意図してる方向とは逆方向に電流流れちゃうと壊れちゃうよ!」みたいな電気回路に入れておくと、逆向きには流れなくなるので 破壊を防ぐことが出来ます。
簡単な安全装置みたいなものなので、結構いろんな電化製品に組み込まれてる(はず)です。
ま、軽く流していただける程度で良いかと思います。
参考文献
Wikipedia
ダイオード
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%89