電子と電流の向き
freeze
本当にサルでもわかる話
n型、p型半導体のおさらい
今回のお話の前にn型半導体とp型半導体のおさらいを簡単にしてみましょう。
n型半導体
・n型半導体は余った電子がある。
・電子はーを持っている。
・その電子は電圧をかけると+の方に流れる。
というお話でした。
p型半導体
・p型半導体にはホールがある。
・ホールは+を持っている。
・そのホールは電圧をかけるとーの方に流れる。
というお話でした。
電流というもの
電流という言葉をご存知でしょうか。
聞いたことがある方は多いと思います。
一言で言えば「電気がどういう方向にどれくらいの大きさで流れているのか」みたいなイメージです。
「電流の向き」=「+を持つモノが動く方向」
これはこういうものだと覚えておいてください。
さて、+を持つものとは何でしょう。
それは「ホール」ですね。
ということでp型半導体から考えましょう。
p型:ホールと電流の向きは同じ
p型は簡単です。
ホールはーへ流れ、それと同じように電流が流れていると理解してください。
n型:電子と電流の向きは逆
電流となるとn型のほうがややこしいです。
電子は+へ流れます。
しかし、電子はーの電気を持っています。
電流は「+の電気を持つものが流れる向き」というルールです。
+とーは逆になりますので、電子とホールが流れる向きは逆になります。
結局 p型もn型も+からーへ向かって電流が流れる
ややこしいことを言ってきましたが、結局のところ 以下のとおりにまとめることが出来ます。
・p型はホールが動いて電流を作っている。
・n型は電子が動いて電流を作っている。
★pもnも+からーへ向かって電流が流れる
上の2枚の絵を見て頂くと分かりますが、「+からーへ向かって電流が流れています」よね。
とりあえずそれがわかって頂ければここを読んでいただいた意味はあります。
細かいことは気にせず次へお進みください。
ご覧頂きありがとうございました。
少し難しい話
なぜ電子と電流の向きは逆なのか?
これ、とてもややこしいですよね。
なんでこうなっているかと言えば・・・
電子が見つかる前は+の電気を持つ粒があると考えられていた
からなんですね。
なんかわからんけど、+の電気を持つモノが流れているんだろう。
だから、その向きを電流に決めちゃった。
しかし、研究が進むに連れて 「どうやらーの電気を持つ粒(電子)が電流を作っている」ことがわかってしまった。
ということで電流と電子の向きが逆になっちゃったわけです。
一言で言えば「昔の科学者の予想が外れた(アホだった)」ということになります。
参考文献
なし